スタッフブログ

7月から栄養相談が開設されます

Date.
2015.07.01
Category.
クリニックからのお知らせ, レシピ(料理)

こんにちは、管理栄養士の戸谷です。
梅雨だけに連日(豪)雨模様・・・お休みの日の雨は何かと行動は制限されてしまいますが、それもそれで普段できないことができて意外と諦めがつく今日この頃。
みなさんはいかがお過ごしですか?

先日、東京で行われた「第2回母子栄養懇話会」に看護師、臨床検査技師のスタッフ4名で参加させていただきました。5月に動脈硬化学会が出した「コレステロール摂取基準の撤廃」ついても触れ、(タイムリーな)内容の講演会でした。厚生労働省でもこの2015年版の「食事摂取基準」では「目標量を設定するのに科学的根拠が得られなかった」として、コレステロールの摂取基準をなくしました。(成人男性750mg、成人女性600mg上限。)
今まで血液中の総コレステロールの量が多いと脳卒中や心疾患などのリスクを高めるとして、基準値以上の人はとにかく下げましょうと言われてきました。栄養指導に於いても正しい食品選択をし、食事でのコレステロールや飽和脂肪酸を控えるよう指導するのが王道だったのではないでしょうか。詳しくいうと、LDL(悪玉コレステロール)を下げる(HDL(善玉コレステロール)を上げる)効果のある食品を摂る、などです。市場にもコレステロールの吸収を抑える、代謝を調整するという関連の特定保健用食品も多く出回っています。コレステロールが高い代表的なものに鶏卵があります。今までは血中のコレステロールに影響を与えるものとして「1日1個まで」と制限された方もいらっしゃると思います。しかしこれはLDLの数値を一時的には上げるだけで、現在LDLとの関係は否定されています。
診断基準のことにも触れ、現在日本人女性はLDL―C 120mg/dlだと「異常」とされてきましたが、190mg/dlまでは「正常」でよいのこと。びくびくしながら健康診断の結果を見る欄が一つ減りました。
結局のところ食事としてコレステロールを制限しても、その場合は体内で合成されるので、(人によって差がありますが)結局血中濃度は元の数値に戻ります。意味がない、ということですね。
そしてLDLは「悪玉」でもなく、身体には必要なものとして、高くても健康な人に対しては今後、やみくもに下げようとすることはなくなりそうです。IMGP0101.JPG

7月から当クリニックで栄養相談が開設されます。
対象となる方は限られますが、経験豊富なスタッフが担当しますので安心してご相談ください。IMGP0209.JPG

投稿者:厨房  戸谷 寿江
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