スタッフブログ

「ホッ!とな時間」

Date.
2015.09.14
Category.
雑感・その他

はじめまして、助産師の木伏(きふし)です。

昨年4月から板倉レディースクリニックで勤務をし、主に病棟と助産師外来でみなさまをお待ちしています。DSCN2028.JPG

私が助産師の職に就いたきっかけは、看護学生時の産科実習での初めての出産見学で誕生の瞬間に立ち会った時の事でした。当時の分娩室での光景は鮮明に蘇ってきます。10か月の妊娠期間を経て我が子との対面を心待ちにしての出産に立ち向かうお母さんの姿は非常に凛々しく、立派に出産を成し遂げるという意気込みを感じました。当時は立会い出産という言葉もなくおかあさんが一人で必死に出産に臨むのが常でした。そして、お母さんの思いに応えるように少しずつ少しずつ待ちわびる家族の元に向かう赤ちゃんの頑張り、そして二人を励まし続けながら分娩介助に臨む助産師の勇姿に魅入られていました。やがて元気で大きな産声をあげた時のお母さんの安堵と誇らしげな姿、助産師のやさしい言葉がけに何とも言えない感動で思わず涙してしまいました。この時の経験で、当時保健師を目指していた私はその思いに決別し助産師になり沢山の感動場面に立ち会いたいと思い今の職に就きました。

自分の出産を機に育児のため職を離れ、気が付くと10年以上の時が流れてしまいました。助産師仲間からの「助産師ならお産をしなきゃ」と叱咤され、不安な気持ちを抱えながら再び産科に戻ってきました。板倉院長には「ゆっくり少しずつ慣れていってくれればいいよ」と優しく温かい言葉をかけて頂き復帰することが出来ました。しかしながらいざ勤務してみると時の流れは速く浦島太郎状態を感ずることもしばしばです。こんな私に、板倉レディースクリニックのスタッフはとても優しく丁寧に細かく指導してくれます。少しずつですが一歩また一歩と歩き出すことが出来、スタッフの皆さんには本当に感謝しております。

クリニックには私にとって「ホッ」とする場所があります。DSCN2031.JPG

3階にあるリビングカフェです。お昼の休憩時間には院内各部署からスタッフが集まってきます。リビング中央にはキノコの形をしたテーブルと南窓に面したスタンドテーブルが配置され各々好きな場所に腰かけ手作り弁当、コンビニ弁当、パン、麺類、カレー等食べる種類は多種多様です。そして、各家庭の漬物や果物、旅行先でのお土産がテーブルに並びます。パンを焼く香ばしい香りと挽きたてコーヒーの香りの中、人気スター、旅行先、おいしいお店情報の話であちこちで笑い声が渦巻いています。ときに落ち込んでいる時にアドバイスをもらうこともしばしばです。不安な気持ちをリセットできる場所でもあり、スタッフの皆さんから沢山の元気をもらい活力を充電できる心安らぐ時間が流れる場所です。そして、一人二人と午後の勤務に戻っていきます。明るく楽しく元気なスタッフに囲まれながらもう少し勤務を続けてみようと思っています。

投稿者:助産師 木伏 敬子
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