スタッフブログ

『2020クリニックミッションを考える』

Date.
2020.01.08
Category.
雑感・その他

こんにちは、院長の板倉です。ブログ年賀.jpgのサムネイル画像

板倉レディースクリニックは今年で開院20年になります。この間外来受診していただいた方は30000人を超え、当院で生まれた赤ちゃんは10000人を超えます。たくさんの方に利用していただけたことを大変光栄に感じています。これからも"一人ひとりにやさしいクリニック"をめざして、スタッフ一同努力していきます。今後ともよろしくお願いします。

さて皆さんどんなお正月を過ごされましたか?『新年の目標』なんてことを考えましたか?

私は毎年この時期には新しい年のクリニックのミッションを考えるのですが、今年は例年とはちょっと違ってあれこれと考えてしまいました。1つは最初に書いたように今年が20周年であること、気の利いたミッションにしたいというプレッシャー(?)がちょっとあった、かもです。それより大きい理由は、昨年の2019年に経験した3つの出来事です。

 1つ目は大学時代の友人T君が消化器系のがんで亡くなったことです。T君とは大学時代医師国家試験に向けて同じ勉強会に参加した仲間です。T君は地元の大学病院などで研修後ご実家の産科クリニックを引き継ぎました。卒業後の境遇が自分と同じだったこともあり、いつかT君のクリニックに遊びに行きたい、と思っていました。2018年4月T君に電話しました。「たまたま受けたドックで引っ掛かり、その後大学病院で精査、余命6か月を宣告された」とのこと。「何か変化があれば必ず連絡するよ。大学のみんなに会うことがあったら、よろしく伝えてくれ。」懐かしいT君の声、そしてこれがT君との最後の会話でした。

 2つ目は香港での体験。11月の連休を利用して妻と2人で2泊3日で香港に行きました。この時期香港では週末反政府デモがありましたが、週末以外は安全とのことでした。現地の起業家Mさんと一緒にランチをしました。「香港では親中派が4、反政府派が6、同じ家族でも意見が割れることが珍しくない。市民デモの先頭には学生がいて、学生は警官隊の催涙弾などの攻撃を雨傘でブロックしている、女学生の参加も少なくない。仕事があるので先頭にはたてないが学生を支援したいという大人は多い。」最も印象的だった言葉は、「今香港で起こっていることは歴史的にみて、決して小さなことではない。勝てないとわかっていても戦わなければいけないときがある。」私が帰国した次の週、デモ隊の学生が警官に発砲され重体となりました、この事件をきっかけに平日にもデモが始まり、平和的デモから破壊的なデモに様変わりしました。

 3つ目は台風19号。当院のスタッフにも床上浸水1件、床下浸1件の被害がありました。

「長野は山に守られているから大丈夫だろう」という安易な考えが打ち砕かれました。長野市民病院や篠ノ井総合病院のすぐ近くまで浸水があったようです。もし松本地域にも大雨があって犀川流域も氾濫していたら・・・、今後そうならないと誰がいえるでしょうか?そして、当院ではどんな備えをするべきなのでしょうか?

 

 ちょっと無理やりではありますが、3つのことに共通していることは、①いつ重大なことが起こるかは予測できない、②でもその重大なことは全く予測不能なことではなかった、③根本的対策は簡単ではない、だからこそ日ごろからの備えが重要、というところでしょうか。

 2019年は私にっとて、自分の世界観を揺さぶられた年でした。そこを踏まえて、2020年のミッションはスタッフがワクワクできるものにしたい(20周年なのだから例年以上に)・・・ね、なかなか難しいでしょ。で、肝心の2020年のミッションですが、発表は後日スタッフから報告してもらおう、と思います。ここまで引っ張ておきながら・・・ごめんなさい。長々とした文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。今年が皆さんにとって、健康で、いい年でありますように。今年もよろしくお願します。

 

投稿者:院長 板倉 憲二
ページトップへ戻る