スタッフブログ

いのちの授業

Date.
2020.02.25
Category.
雑感・その他

こんにちは、副院長の渡邉です。渡邉DR命の授業.jpg
先日、長野市内にある加茂小学校の二年生を対象に命の授業をしてきました。
きっかけは飲み会の席で、同級生の小学校教師に依頼され、飲んでいたこともあり二つ返事で引き受けました。
帰宅後はアルコールの力を恨みましたが、引き受けたからには中途半端なことはできません。産婦人科医ならではの内容とメッセージを届けようと準備に取り掛かりました。

伝えたかったことは二つ。一つは、幼少期から自己肯定感を高く持ってもらうこと。もう一つは、子供達が孤立せずに、人との繋がりを大切にしてもらうこと。

幼少期から自己肯定感が低いと将来うつ傾向が強くなると言われています。自分という存在がいかに大切か。それを押し付けにならないように伝えたかったのですが、口で言うほど簡単ではありません。
まず妊婦健診の胎児超音波検査の動画を流して、小さな命がお腹の中で徐々に大きくなっていく様子をリアルに感じてもらいました。次に、命を授かったときや、出産したときのお母さんの実際の気持ちを紹介しました。そうやって愛情を注がれ、大切に育てられてきた自分達の存在自体が、周りの人達の喜びや頑張る力の源になっていることを伝えました。

また、生まれたての赤ちゃんの手の平に指を乗せるとギュっと握る反射があります。命の授業2.jpg

これは生まれながらにして誰かの助けを必要としているから。今でも誰かの手を握ると、なんだかホッとしますよね。それは大人になっても同じ。人は生まれたときから死ぬまで一人では生きていけない動物だからです。
以前に子供の貧困問題への取り組みとして、こども食堂に携わりました。その際に痛感したのが貧困家庭の親や子供達の孤立でした。
「困ったときは一人で悩まないで誰かに助けてもらいましょう。助けてくれる人は必ずどこかにいる。だから、人との繋がりを大切にしていきましょう。」と最後にメッセージを送りました。

小さな子供達の感受性は様々です。みんなに上手く伝わったか自信はありませんが、何かしら感じとってくれるものが少しでもあれば十分です。最後に男の子二人が手を繋いで「本当だ、なんだかホッとする」と言っていたのが微笑ましかったです。

追記
後日、みんなの感想文が届きました。みんな一生懸命に気持ちを込めて書いてくれている様子が伝わってきて、とても嬉しかったです。そのうちの一つを掲載したのでご覧下さい。夢に向かって頑張る子供達を、みんなで温かく見守っていきたいですね。命の授業3.jpg

投稿者:副院長  渡邉 貴之
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